舞台観劇に行くと、劇場のロビーには「プレゼントボックス」と書かれた箱が置かれていることが多いのですが、ご存じですか?
実はこれは、推しへの手紙を劇場が預かってくれるサービスなんです。

観劇しに行くほど、推しを愛してやまないのであれば、劇場に足を運ぶせっかくのチャンスに、ぜひ、お手紙をしたためてみては?
この記事では、初めてファンレターを書く方向けに、推し俳優へのファンレターの書き方、封筒の書き方、ファンレターの注意点についてまとめました。
また、もし何かプレゼントを持っていきたいと考えている方に知っておいて欲しい、プレゼントを贈る際の配慮についてもまとめています。
観劇のときに持っていきたい推しへの手紙の書き方(本文編)
基本的には一般的な手紙の書き方と変わりはありませんが、観劇に行くからこそ入れておきたい内容についても教えちゃいます。

【例】先日の舞台「風博士」の公演で私が林遣都さんに書いたお手紙のレプリカ
冒頭のあいさつ
一行目に推しのお名前を書いていますが、私は「〇 △△ 様へ」とフルネームで書いています。

「〇〇くんへ(ちゃんへ)」といったように、名前だけやファンの間で呼んでいる愛称で書くのは、失礼かなと個人的には感じていますので、やめた方が無難です。
書き出しは、一般的な手紙のマナーにのっとれば、季節のあいさつや「前略」といった頭語から始まりますが、形式ばりすぎても推しも堅苦しいですよね。
なにより、何通も読む推しのことを思えば、こういった形式的な部分は省いてもいいのかなと思っています。
ただ、いきなり本文に入るのも唐突すぎるので、私はいつも「舞台「〇〇(公演名)」へのご出演おめでとうございます」とか、兵庫県の劇場であれば兵庫在住なので「兵庫県へようこそ!」などと、手短に冒頭の部分を書いています。
手紙の本文
ここでは推しへの愛を思いっきりぶつけましょう(笑)
私がよく書く内容は、直近で出演していた映画やドラマの感想、どんなところがよかったのか、なぜハマったのかなどを書いています。
また、次回作が決まっている場合は、新しい役への期待や、原作のある作品であれば原作を読んでどんなところを楽しみにしているかなどを書いています。
応援の手紙なので、ダメだしは無し!
ポジティブな感想をたくさん書いて、今後も推しに頑張ってもらえる活力になればいいなと思っています。
もし、同じ公演を複数回観劇する場合は、前回の観劇した際の感想を添えるのもおすすめです。
前回の観劇で感じたこと、好きなシーンやセリフ、今回注目して見ようと思っているシーンなどについて書いています。
演目は違っても、推しの舞台を観劇したことがあるのであれば、その時の感想を書いてもOKだと思います。
前作の舞台のよかったところ、それを受けての今作で期待している部分などを書くといいと思います。
ただし、あちらはプロでこちらは素人です。
難しい講釈や演劇論はいりません。
素直に大好きな気持ちや、気に入っているシーンを一般の声として伝えましょう。
締めの言葉
締めの言葉も冒頭のあいさつと同様に、堅苦しくなりすぎる形式ばったものは不要だと思います。
私は、「公演中、ハードスケジュールかと思いますが、お身体ご自愛ください。」と身体を気遣う一文や、「今度の映画でのご活躍を楽しみにしています。撮影頑張ってください!」と今後のお仕事への応援をしたり、地元の劇場であれば「ぜひ、オフの時間に、〇〇グルメも楽しんでください」など地元民ならではのグルメ情報などを書き添えたりしています。
公演日、公演名、公演場所、氏名
観劇の際の手紙には、私は必ず観劇した「公演日」、「公演名」、「公演場所」を自分の名前とともに、最後に書いています。
2020.1.13 舞台「風博士」 森ノ宮ピロティ(大阪)
観劇 花子(自分のフルネーム) より
【余談】推しへの手紙はどんな便せんや封筒を選んでいる?
推しへのお手紙は、どんなレターセットにしようか?どんなペンで書こうか?と悩みますね。

他の俳優オタクの皆さんが、どんな文具で書いているのか、気になるところ…
私の場合、基本的には舞台のイメージに合わせたレターセットを買ってきて、ブルーブラックのインクの万年筆で書いています。
中には毎回決まったレターセット(オリジナルのレターセットを作る猛者も)で書くという方もいます。
時には季節柄に合わせて、クリスマスに近い公演ならクリスマスカードを、年末ならお正月向けのグリーティングカードを、4月なら桜のカードを、お盆近くな暑中見舞いにも使えそうな涼しげなカードでメッセージを書くこともあります。
手紙と違って、書けるスペースは短くなりますが、短くても伝えたいことを絞れば十分伝わるファンレターになると思っています。
観劇のときに持っていきたい推しへの手紙の書き方(封筒編)

【例】先日の舞台「風博士」の公演で私が林遣都さんに書いたお手紙の封筒レプリカ
劇場設置のプレゼントボックスに入れる場合、注意したいことは、封筒の表には誰宛の手紙なのかが分かるように、しっかりと推しの名前を書いておくことです。
仕分けされる劇場スタッフの方の作業を考えると、封筒の真ん中に大きめに書くのがおすすめです。
劇場によってはプレゼントボックスの前に付箋が置かれていて、誰宛の手紙なのかを書いて貼るようにしている場合もあります。
ですが、プレゼントボックスの前は次々と手紙を入れに来る方たちで混んでいることが多く、付箋は剥がれてしまうこともあるので、あらかじめしっかりとお名前を書いておきましょう。

【例】先日の舞台「風博士」の公演で私が林遣都さんに書いたお手紙の封筒裏レプリカ
自分の名前は本名を書く?
基本的にはペンネームや名前だけよりも、きちんとフルネームで本名を書いた方がいいのではないかと思っています。
もらった方も、きちんと本名であろう名前が記されている方が安心して手紙を開封できますし、書かれている内容についても生身の人間からの感想として受け止めやすくなるのではないでしょうか。
書く方としても、自分の本名を書くことで、書く内容に責任と礼節をわきまえる心構えをもつことができ、落ち着いたトーンで書くことができると思います。
(真のファンであればそういう方はいないと思いますが)匿名だと身バレしないからと過熱してしまった想いを、そのままの勢いで出してしまうことを防ぐことにもなります。
どうしてもペンネームを使うなら、毎回決まった同じものを使うとよいかもしれません。
封筒の裏には住所は書く?
劇場に設置されているプレゼントボックスに入れるのであれば、住所は不要だと思います。
劇場から推しの事務所に送るにしても、推しがそのまま持ち帰るにしても、たくさんの個人情報を抱えることはリスクも大きくなりますので、(あくまでも想像ですが)書かない方が親切かなと思います。

中にはお返事を書いてくださる人もいるかと思いますが、住所を書いたからと言って、推しから返事がもらえる訳ではありません。
人気俳優ともなれば、たくさんの手紙に対してお返事を書くのは難しいことは想像できますよね。
住所は不要かと思いますが、封筒裏に自分の名前(もしくは、決まったペンネーム)は書いておいた方がいいかと思います。
名前のない封筒は、封を開封するときに推しに不安を抱かせてしまうかもしれません。
私は住所の代わりに、アンケート的に居住地(都道府県)・氏名を封筒の裏に書いています。
兵庫県在住 観劇 花子(フルネーム)
封筒の「封」はどうする?
これは個人的な意見ですが、封筒の封はさっと開けやすくしておいた方がいいのではないかと思っています。
公演期間中の空き時間に楽屋で読むこともがあるそうなので(なかには、昼公演と夜公演の合間に読むという俳優さんもいらっしゃるそうです)、なるべくさっと封を開けやすいように、べったりのり付けはしません。
ただし、中の手紙が落ちてしまってはいけないので、シールやマスキングテープで封をしています。
【余談】手紙を郵送する際に気を付けること
今回の記事では劇場に設置されたプレゼントボックスに入れる場合の封筒の書き方について書いています。
ですが、でプレゼントボックスではなく郵送でファンレターを送る場合は、またルールが違ってきます。
例えば、観劇後に舞台の感想を推しの事務所宛に郵送で送る際は、以下のことを気を付けましょう。
- のり付けをしてしっかりと封をする
- 自分の本名と住所を封筒裏に書く
- グリーティングカードや枚数が多くなったときは、料金に不足がないように確認する
これは、ファンレターのルールというよりは、一般的な手紙を郵送する際のルールなので、事故なく送ったり気持ちよく受け取っもらうために守りましょう。
観劇をするとき渡す推しへの手紙を書くときに気を付けるべきこと
推しにお手紙を書くときは、以下のことに注意するとスマートです。
自分のことは控えめに
誰とも知らない人の身の上話は、推しにとってはあまり興味のないことになります。
だらだらと、日々の愚痴を書いたり、自分のことを推しに知ってもらうために自分のことを書くのはやめましょう。
自分のことといっても、推しはじめたことで自分に起こったプラスの変化や、新たな世界を楽しんでいる様子を伝えることは、推しにとっても仕事をする励みになるのではないかと思います。
例えば「〇〇さん(推しの名前)をきっかけに、観劇に興味を持つことができました。世界を広げてくださってありがとうございます。」とか、「〇〇さん(推しの名前)の出ている作品を見ることが、日々の癒しです。」など。
長文になり過ぎないように気を付ける
つい色々伝えたくなって、長文になってしまうことがあります。
絶対にだめとは言いませんが、毎回同じような内容で長文になることは避けましょう。
推しは自分以外のファンからも手紙をもらっています。
忙しい中でも全部読もうとしてくださる俳優さんが多いと思いますので、推しの時間を大切にするためにも、要点をまとめて簡潔に書く方が親切かと思います。
もちろん、新たな感想や発見があったときには、少し長く熱く語ってもいいかとは思いますが、長ければ思いが伝わるという訳ではないことは気に留めておきましょう。
個人情報は絶対に書かない
こういうファンがいないことを願ってやみませんが、自分を知ってもらうため、もっというと、推しと直接やり取りするチャンスがあるかもしれないと、個人情報(電話番号、メールアドレス、LINEやSNSアカウントなど)を書くことは絶対にやめましょう。
推しからすれば、ファンとは言えども見知らぬ人です。

見知らぬ人からの個人情報ほど怖いものはないですよね…
手紙をもらう推しの立場や気持ちに配慮した、気持ちの良い1通を贈りましょう。
舞台観劇の際にプレゼントをしようと思ったら読んでほしいこと
頑張っている推しを応援したい気持ちから、何かプレゼントをしたい気持ちは、よ~く分かります。
けれど、何か「もの」を送るのは、なるべく遠慮しておいた方がいいのではないかと思います。
頂きものをすると、推しの事務所のスタッフの方、もしくは、劇場スタッフの方など、どなたかがいただきものを整理し、梱包し、運搬する手配をしなければなりません。
お忙しい中で、できればそういう負担はかけたくないですよね。
それでも、どうしても何か贈りたいということであれば、「飲食物を贈る」ことだけは絶対にやめましょう。
いつ推しの手に渡してもらえるのか分からないので、生ものは絶対にNGです。
また、俳優さんたちはプロとして舞台に穴をあけないために、舞台期間中は口にするものを徹底管理し、十分過ぎるほどに気を付けている方が多いそうです。
そのため、推しの手に渡る前に処分してしまうこともあるそうです。

(事実がどうなのかは一般人の私が知る術もありませんが…)
処分されてしまう可能性があるなら、もったいない。
なので、やめとこう、飲食物の差し入れ!
手作りのお菓子はもっての外、日持ちがする焼き菓子であっても、高級店や百貨店の包み紙に入った高級菓子であっても、推しの好物であったとしても、やめておこうね。
どうしても何か形に残るものを贈りたいのであれば、劇場に御出演祝いとして、スタンド花やアレンジした花かご、バルーンなどを贈るのがいいかと思います。
その場合も、ご迷惑をかけないように、まずは贈っていいかどうかの確認をしましょう。
スタンド花やアレンジ花かごなどを受け付けているかどうかについて、主催者のホームページに掲載されている場合があります。
もし何も記載がなければ、あらかじめ時間に余裕をもって、メールや電話にて問い合わせをしておきましょう。
主催者によってお花の受付の可否が違いますし(ちなみに宝塚ではお花の受付はしていません)、開催する劇場のロビーやホワイエの大きさによっては、大きなスタンド花は置けないこともありますので、あらかじめの確認は大切です。
おすすめのスタンド花やアレンジ花かごのお店については、別記事でご紹介します。
少しでも受け取った主催者の手間を減らせるような仕組みがあったり(多くの場合、終演後のお花の片づけは劇場ではなく主催者側がしなければなりません)、洗練されたおしゃれなデザインのものを届けてくれるお店がありますのでご紹介しますね。
せっかくお花を贈るのであればスマートに贈りましょう!
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お手紙は推しへの一番喜ばれるプレゼント
頑張る推しを応援するのに最適なのは、推しへのお手紙だと思います。
自分のしてきた仕事に対する嬉しい評価や、これからの仕事への期待する気持ちを生の声として感じると、今後のお仕事の糧になると信じてお手紙をしたためています。
事務所に送るとなると、住所を調べたり、切手を買ったり、ポストを探したりと、腰が重くなってしまいます。
ですが、舞台を観に行けばプレゼントボックスに入れるだけで推しに手紙が届くので、気軽に出すことができますね。
ぜひ、観劇の際は、推しへの想いを手紙にしたためて持って行ってみてくださいね!